家具職人の家系で育った、と聞きました。
祖父も父も家具職人で、長野で工房をやっています。小さい頃から、削られていく木のかおりと、塗装が乾く時間が、生活の一部でした。職人にはならなかったのですが、家具をめぐる時間の流れは、いまも自分の判断基準になっています。
なぜ施工管理を選んだのですか?
建築の世界に入る時、デザイナーよりも、現場で形になる瞬間に立ち会える仕事がしたかったんです。図面が現場でどう翻訳されるかを、自分の手で見届けたかった。施工管理は、図面と実物の橋渡し役。家業で見てきた職人さんとの距離感に、いちばん近い仕事だと思いました。
仕事で大切にしていることは?
現場の職人さんと「対等」であること。指示する/されるの関係ではなく、お互いがプロとして判断を持ち寄る関係を作りたいと思っています。それができている現場は、必ず仕上がりが良い。経験則ではなく、何度も繰り返し実感していることです。
「家具担当」は、社内での副業ですか?
そうですね、本業は施工管理ですが、設計チームから家具選定の相談が来ることが多くて、いつの間にか担当のように呼ばれるようになりました。「5年後にどう見えるか」を基準に家具を選ぶ、という社内ルールを言語化したのは私です。家業で得た直感を、社内の判断基準として残しています。
これから一緒に働く方へ。
施工管理の仕事は、表に出にくい仕事です。けれども、現場で職人さんと直接話せる立場の人が、空間の品質を決めていると、本気で思っています。地味で、確実で、誠実な仕事をしたい方と、ぜひご一緒したいです。